澪工房

2020.1.13

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酒井です。

 

私の好きな本の中に、渡辺一夫 著者の

「イタヤカエデはなぜ自ら幹を枯らすのか」

という本があります。

 

 

 

森林インストラクターの渡辺一夫さんが

身近に見ることのできる

樹木36種の「生き方」をまるで人物紹介の

ような感じで解説している面白い本です。

 

 

 

当店でよく使用している樹木も登場するので、

木を加工しているときには

たまに木の性格を思い出してしまいます。

 

 

 

今回はその本の中から「ヤマザクラ材」の生き方を

抜粋して簡単にご紹介いたします。

 

 

 

 

 

 

 

サクラの木目

エゾヤマザクラの木目

 

 

 

 

 

札幌ですと、円山公園のサクラがエゾヤマザクラ。

そのほかにも街路樹や野山に生えているのでとても身近な種類です。

 

画像引用 円山公園HP

 

 

サクラは華やかで大昔から人々に親しまれてきた樹木ですが

 

著書の中ではヤマザクラは

 

「おもてなしの達人」

 

と表現されております。

 

 

 

 

その理由は3つあります。

 

 

植物が花を咲かせる理由は、花粉を運んでくれる虫や鳥を呼び寄せる為です。

花の中には甘い蜜がたっぷり入っていて、虫や鳥はご馳走を目当てにやってきます。

 

 

 

 

その中でヤマザクラはまだほとんどの木に

花が咲いていない早春に

いち早く開花し、動物たちをもてなします。

 

 

 

 

 

厳しい冬を耐え忍んできた虫や鳥にとっては、最高のご馳走だと思います。

 

 

 

春が過ぎて行き、花の時期が終わりますとヤマザクラは緑の葉っぱでいっぱいになります。

この葉っぱにも、おもてなしが隠されています。

 

 

 

 

 

ヤマザクラの葉っぱの付け根には二つの「イボ」がついております。

これは「蜜腺(みつせん)」と言い、ここからも甘い蜜が出ております。

 

 

蜜腺(白黒写真)

 

何の為に?といいますと

 

蟻にご馳走する為です。

 

蟻はヤマザクラにとっての害虫であるアブラムシを退治してくれる用心棒なのです。

 

 

 

 

 

 

 

そして今度は、花粉を運んでくれた鳥たちへのお礼も用意しています。

それはサクラの実、所謂「さくらんぼ」です。

 

画像引用 庭木図鑑

 

わざわざ鳥が食べやすい実のなり方

サイズをしていて

そして何より美味しい。

本当にサービス精神が旺盛です。

 

 

 

 

しかも、遠く離れたところに

フンと一緒に種を排泄させ

同じ個体同士でまとまらない様に

種を撒いてもらうのです。

 

 

 

おもてなしをしながら、自分に利益をもたらす様に動かす。

まさに「おもてなしの達人」です!!

 

 

 

 

 

ヤマザクラは素材としても、生き方も綺麗な樹木ですね。

 

 

家具の材種選びの時は、色や木目以外にも

木の生き方で選んでみるのも面白いと思います。

 

 

当店のサクラ材を使った家具

SARURU チェア

LiLaチェア

MAMEパーソナルチェア

ちょこっとスツール

 

 

本のタイトルになっている

 

「イタヤカエデが自ら枯らす理由」も

 

とても面白い内容になっております。

 

ご興味の湧いた方は是非、この本を読んでみてください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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