澪工房

2020.8.19

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酒井です。

 

皆様は木製家具の木目ってなんで縦方向と横方向があるんだろう?と思ったことはありませんでしょうか?

 

分かり易いようにキッチンを例にしますと

 

ミサワホームのオーダーキッチン:澪工房

こちらの当店オリジナルキッチンは横方向の木目ですが

 

 

参照元:LIXIL https://www.lixil.co.jp/lineup/kitchen/richelle/case/plan05.htm

 

こちらの既製品キッチンは縦方向の木目です。

(写真の木目は厳密にいうと木目風プリントです。)

 

 

 

この様に2タイプの木目方向があるのですが、どういった場面で使い分けられているのかをご説明いたします。

 

 

 

 

 

①建具の木目が縦方向の場合


こちらのオーダーキッチンは背面収納の建具が縦方向の木目でしたので、キッチンの木目も縦方向で合わせております。

目立つ木目と方向を合わせることで空間に一体感が生まれます。

 

 

 

 

余談ですが既製品のキッチンは縦方向の木目が多いです。

その理由としては、床から天板までの距離の木目を合わせてさえいればOKだからです。

 

 

簡単に言いますと

 

縦方向の木目でキッチンを作る場合、木目Aという材料だけを使って製作しても問題ないですし

 

↓のように

隣同士の木目が同じ樹種でさえあれば、木目の雰囲気が違っていても違和感が無いので、作りやすいという特徴があります。

こういった理由で既製品では縦方向の木目がよく使われております。

 

 

 

 

 

 

②床の木目と合わせた場合


 

道産ナラ材のオーダーキッチン

こちらのオーダーキッチンは床の木目に方向を合わせております。

近くにある建具が白い引き戸ですので、最も近い床の木目に合わせて統一感を持たせました。

 

 

横方向の場合は縦方向と違い、隣同士の木目が繋がらないと違和感が出てしまいますので、製作時には木目がズレない様に注意しなければなりません。

手間が掛かりますがその分、美しい木目を味わうことができます。

 

 

 

正面だけではなく側面にもこだわっております。

 

 

一般的には正面の木目を横方向にした場合、側板も横方向にする場合が多いです。

そうすると写真の方向で見た場合、床の木目と側板の木目の流れが合わなくなりますので、側板は縦方向にした方が統一感が出せます。

 

 

 

この様に当店は空間の統一感を考えながら、木目の方向を決めております。

 

 

 

最初に載せたキッチンの空間は建具、床、キッチンが全て横方向で揃えられております。

ミサワホームのオーダーキッチン:澪工房

ミサワホーム北海道 ハウジングプラザ宮の沢モデル

 

一般住宅ですと予算内で納める為に、全ての木目を統一させることはなかなかできませんが、近くにある木目に合わせるだけでも統一感が出ますので、参考にして頂ければと思います。

 

 

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